確定申告した時の添付書類に保管期間ってあるの?

2017-12-19 | からrecielu | ファイル: 保管方法, 確定申告, 領収書.


毎年2月15日~3月15日の期間で確定申告が行われます。
確定申告では、年間の医療費が10万円を超えた世帯であれば「医療費控除」、生命保険に入っている家庭であれば「生命保険控除」を受けることができます
控除を受けることで還付金がもらえたり、減税対策になります。

各控除を申請する際には領収書やレシート、書類等が必要ですが、これらは提出後どのように取り扱うべきでしょうか?
提出後の保管に関しては意外に知らない人が多いので、ここでご説明します。

そもそも申請の添付書類は返却してもらえる?

確定申告で生命保険控除や医療費控除の申請を行う時、それを証明するための添付書類が必ず必要になります。
生命保険の支払い証明書や、医療機関の明細書、レシート等ですね。

これらの添付書類は、確定申告書類の提出時に原本を税務署へ提出します。
コピーは不可です。
自治体によっては最初から返却されるところもありますが、基本は添付書類は提出した後に戻ってきません

提出後の添付書類は、税務署で1年のみ保管されます
その後は返却されることなく破棄されます。

つまり、何もしなければ「自分で保管」という前に、返却すらしてもらえないのです。
人によっては様々な事情で、医療費の領収書や証明書を手元に残しておきたいケースもあります。

その場合は、一度添付書類の原本を税務署へ提出後、返却してもらうことができます。
方法としては、以下の2つがあります。

(1)確定申告書類を提出時に、添付ではなく提示する

直接税務署へ書類を提出する場合、その場で見せて確認してもらう方法です。
全て確認してもらうには時間がかかりますが、不備がなければその場で返却してもらえます。

(2)返信用封筒に切手を貼って、返送してもらう

郵送で確定申告をした場合や、窓口が込み合っている時は、返信用封筒を一緒に提出して後日返送してもらいたい旨を伝えておきます。
そうすると、後日税務署から原本が返送されます。

手元に添付書類を残しておきたい人は、税務署へ提出する際に返却の意思を伝えておくことが大切です。

添付書類を保管しなければならない人とは

確定申告書類と添付書類を同時に税務署へ提出した人は、手元に添付書類が残りません。
そのため、添付書類を自分で保管する必要はありません。
しかしe-Taxで確定申告をする人は注意が必要です。

国税庁のホームページを参照すると、以下のように記載されています。

「e-Taxで確定申告書を提出する方は、一定の書類について提出又は提示に代えて、その記載内容を入力して送信することができます。」
「この場合、税務署長は原則として確定申告期限から5年間、その入力内容の確認のためにこれらの書類の提出又は提示を求めることができ、これに応じない場合には、確定申告書の提出に当たってこれらの書類の提出又は提示をしたことにはならないものとされます。」

e-Taxで確定申告する場合、直接税務署に出向く必要がなく、WEBで必要な数字を入力して申告できます。
その場合、控除対象となる生命保険や医療費の添付書類は5年間の保管義務があります。

5年以内なら税務署で添付書類の提示を求められる可能性があり、その時に提示できなければ控除対象から外されるかもしれません。
e-Taxで確定申告する人は、添付書類の保管が義務なので注意して下さい。

添付書類の保管方法について

e-Taxで確定申告した場合、添付書類はどのように保管すべきでしょうか?
原則としては、「原本を保管」「コピー不可」です。

とはいえ、1年分の添付書類となると枚数が多く、整理できなかったり置き場に困ることもあるかと思います。
そのため自分でコピーしてまとめたり、スキャンする人もいるかもしれません。しかし覚えておくべきなのは、「コピーの領収書は、確定申告において原則証拠書類と認められない」ということです。

国税庁からは、具体的な添付書類の保管方法は指定されていません。
しかし申告から5年以内の添付書類については、税務署から提出を求められた時にすぐに提出できる状態にしておきましょう。
たとえコピーやスキャンで残していても、原本がなければ控除の対象から外される可能性もあるので注意して下さい。

普段会社で年末調整をしてもらう人でも、医療費控除や生命保険控除を受ける機会があると思います。
また今はe-Taxで確定申告する人も増えています。
確定申告では提出する書類ばかりに意識が向きがちですが、添付書類は証拠となるものです。

特にe-Taxで申告する人は、保管方法と期間を意識しておきましょう。


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