クレジット決済で領収書の発行が必要か

2017-12-06 | からrecielu | ファイル: クレジットカード, 発行方法, 領収書.

クレジットカード決済のお客様が「領収書を下さい」と求めた場合、店側はどのように対応すべきでしょうか?

「カードの利用明細書があるから領収書は発行できない」という人もいれば、「カード決済でも領収書を発行して問題ない」という考えもあります。
ここでは、カード決済時の領収書の発行義務についてや、発行する際の領収書の書き方などを具体的にご紹介します。

経営側としてクレジットカード決済の対応は避けて通ることができないので、覚えておいて損はありませんよ。

カード決済は領収書を発行する義務はない

そもそも領収書を発行する前提は、「現金の受取りが発生した場合」のみです。
これに対して、クレジットカード決済は、一時的にクレジット会社が金銭を立て替えている状態で、現金のやり取りは発生しません。
店側が金銭のやり取りを行うのはクレジット会社であり、お客様ではないのです。

そのため、現金の受取りが発生しないクレジットカード決済は、原則として領収書を発行することができないし、発行義務もありません
求められても店側は拒否することができます。

もし発行してしまうと、店側は「お客様」と「クレジット会社」の2ヶ所から支払いを受けたことになり、二重発行となります。
すると経理上の食い違いが起こったり、不正とみなされる可能性もあります。

クレジットカード決済で領収書を発行する場合

クレジットカード決済の場合、領収書の発行は不要です。
しかし、実際の現場では領収書を発行しているところも珍しくありません。
これはどういうことでしょうか?

カード決済でも領収書の発行を行うのは、店側のサービスの一環です。
かたくなに領収書の発行を拒否することで、お客様の気分を害したり、売り上げが落ちる、という可能性もありますからね。

クレジットカード決済でも領収書の発行は可能です。
しかし、書き方には注意が必要で、「クレジットカード利用」「クレジットカード払い」と明記する必要があります。

イメージとしては下記のようなものです。

たった一文ですが、この記載の有無で天地の差があります。
国税庁によると、「クレジットカード利用」と記載がある領収書は、「領収書とみなされない」とあります。
領収書のようで、領収書の効力はないということです。

一方、この「クレジットカード利用」という一文が抜けると、通常の領収書と同様の効力を持ちます。
二重発行となるので注意して下さい。

領収書に印紙は必要なのか?

上記で説明したように、クレジットカード決済の時に発行される領収書は、「領収書であって領収書の効力はない」というものです。
そこで気になるのが印紙の存在です。
通常の領収書は、金額が5万円以上になると印紙を貼る必要があります。

この印紙はお店側が負担するものですが、クレジットカード決済の領収書にも印紙は必要なのでしょうか?

結論から言うと、金額に関係なくクレジットカード決済の領収書には印紙が不要です。
理由は、実際に金銭のやり取りを行っているわけでなく、見かけは領収書であっても本当の領収書ではないからです。
これは店側もよく認識しておく必要があります。
そうでなければ、無駄に印紙を貼ってしまう可能性もあります。

 

今やクレジットカード決済は珍しくなく、経営側、店側としてもきちんとした認識と対応が求められる時代です。
誤った認識のまま領収書を発行していると、結果として二重発行になったり、不正を疑われる要因になるので注意しましょう。


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