領収書に親しみがある人であれば、但し書きの欄に「お品代」と記入した経験、ありませんか?
但し書きは、「何に対して金銭を支払ったのか」を明確にするための項目です。
そのため、具体的に記入して誰もが明確に分かるものでなければなりません。
しかし、時にはお客様から「お品代にして」と言われることがあります。
この場合、領収書を発行する側は「お品代」と書いてよいのか、このような場合はどのように対応するのがベストなのか等をここでは見ていきましょう。
「お品代」と書いた場合、問題はあるのか?
領収書の発行側が気になるのが、但し書を「お品代」にして問題ないか?ということですね。
お品代とは何に対しても通じるので便利な言葉ですが、逆に言うと何に対して金銭を支払ったのか不明ということです。
理想の但し書きは、「お花代」「書籍代」「コピー機代」など、誰が見ても分かるように書くことです。
しかし実際には但し書きを「お品代」としても、法的には問題ありません。
そこまで厳しく規制されていないからです。
注意すべきなのは、日常的に「お品代」と書いた領収書を発行していると、その領収書を悪用されるリスクがあることです。
また領収書を受け取った相手が、税務調査で不正や疑いをかけられるリスクもあります。
そうなると、当然領収書を発行した側にも調査が入ることになります。
「お品代」の領収書は受け取る側だけでなく、発行する側にもリスクがあることを知っておきましょう。
但し書きを「お品代」と要求された場合
お客様から領収書を求められた時、「お品代と書いて」と要求されることも珍しくありません。
このような場合、店側としてはどのような対応がベストなのでしょうか?
いきなりお客様に「お品代とは書けません」と断ったり、延々とリスクを説明しても、おそらく相手の気分を害するだけです。
そのため、相手を気遣いながらスマートな対応が必要です。
一番無難でおすすめなのは、領収書を求められた際に「どのように書きましょうか?」「●●代と書いてもよろしいでしょうか?」と先に確認することです。
そこで「お品代にして」と言われれば、その通り書くべきです。
法的にも領収書の発行側が、但し書きを強制的に書くことはできません。
しかし、書く内容については、一度お客様に確認することが重要です。
複数の商品を購入した場合の但し書き
お客様の中には購入商品が多数になり、「まとめてお品代と書いて」という方もいらっしゃいます。
確かに複数の商品を購入した場合、全てを但し書きに書くのはスペース的にも困難です。
このような場合、但し書きはどのように記載すればいいでしょうか?
おすすめの書き方は、代表的な商品、一番金額が大きい商品を但し書きに書き、そのあとに「等」や「他」を付ける方法です。
もちろん複数商品すべてを但し書きに書いても問題ありませんが、時間も手間もかかるのでお客様の迷惑になる可能性もあります。
代表的な商品だけを書けば時間も手間も短縮でき、税務調査の際にも不正を疑われるリスクを下げることができます。
もちろん事前に「●●代等と書いてよろしいでしょうか?」とお客様に確認しましょう。
ここでは領収書の但し書きについて見てきました。
領収書を発行する側としては、習慣で「お品代」と書いている人もいるかもしれません。
大切なのは「お客様の望む書き方」ですが、内容については一度お客様に確認することを心がけましょう。
それだけでも不正や悪用されるリスクを下げることができますよ。
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